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 SpectraPLUS-SC / RT 操作説明

 

1.インストールについて2.動作環境3.プログラムの起動4.サウンドデバイス(カード)と設定5.アナライザー/ジェネレータのレベル調整

6.パソコンと被測定機器の接続7.測定の開始と停止8.基本的な操作メニューとボタン

9.オペレーションバー10.ステータスバー11.ビューウィンドウのツールバー12.シグナルジェネレータ

デモンストレーション操作


SpectraPLUS-DT Industrial Editionの操作資料はこちら

 

 ここでは基本的な概要説明を記述します。SpectraPLUS-SC / RT両モデルの機能には差異が有ります。それぞれの詳細はプログラム本体の<HELP>メニュー、あるいは取扱説明書をご参照下さい。

 

管理者権限を有するアカウントあるいは「Administrator」でWindowsにログオンし、実行して下さい。一般アカウント環境下で作業を行うと、インストール不全あるいはライセンス管理機能不全を誘発します。なお、管理者権限を有するアカウントを使用しているにも関わらずインストール不全を発症する場合は、「Administrator」で再ログオンしてから試行してください(インストール手順解説)。


アンインストールするには、プログラムメニューの「Uninstall」アイコンを起動するか、コントロールパネルのアプリケーション削除の機能、あるいはインストール時に生成されたディレクトリ「Drv:\Sectraplus-xx」を、ファイルマネージャやエクスプローラでまるごと削除します。尚、インストーラはWindowsのシステムファイルを一切書き換えません。

SpectraPLUSはパーソナルコンピュータに接続/組み込まれたサウンドデバイス(カード)を利用して機能します。従って、測定確度・精度は使用するサウンドデバイスの性能に依存します。高精度の測定結果を必要とする場合は高品質なサウンドデバイス/入出力機器をご使用下さい。

推奨動作環境:

ハードウェア:

ソフトウェア:

スタートメニューから「SpectraPLUS-xx」アイコンをダブルクリックするとプログラムを起動することができます。

インストール完了後プログラムを最初に起動する時のみ、トライアルボタン「Start 30 day trial」をクリックすることにより、30日間有効な体験ライセンスの自動発行を選択することができます。(注)有効期間を満了したコンピュータに再インストールを行っても、また「Start 30 day trial」ボタンをクリックしても体験ライセンスは再発行されませんのでご了承下さい。

SpectraPLUSは、コンピュータ内蔵あるいは外付けの「サウンドデバイス」を使用して信号を入/出力しますのでサウンドデバイス/カードが必須です。

SpectraPLUS」アイコンをクリックすると画面構成、測定条件値はディフォルト(既定値)もしくは前回終了時の設定値で自動的に起動されます。先ず動作モードがReal Time/リアルタイムモードになっていることを確認します。現在設定されているオペレーションモードは、メニューバーの<Mode>をクリックすると確認できます。また画面下部のタスクバーにも表示されます。もし、[Real Time]以外のモードがマークされていればマウスで[Real Time]をクリックします。尚、[Recorder]をマークするとアナライザーに入力される被測定信号がハードディスク上に自動的に記録(.WAVファイル形式)されますので注意して下さい。

SpectraPLUSは 信号の入出力をサウンドデバイスを介して行います。従って、ソフトをインストールしたパソコンに、もしサウンドデバイスが組み込まれていなければ、以下の 操作を継続することはできません。パソコンにマイク入力端子があれば、あるいは音楽や音声を再生することができれば、パソコン内にサウンドデバイスが組み 込まれていると判断してもよいでしょう。もしない場合は、外付けのWindows対応サウンドデバイスを装着します。ノートパソコンではUSB仕様のデバイスが一般的です。

サウンドデバイスをSpectraPLUSに認識させるため、<Option><Processing Settings>-<Device>メニューでデバイス設定ダイアログを開きます。デバイスが存在しないかあるいは、使用できない場合はダイアログの表示ボックスは空欄になります。

もし、パソコンに複数のサウンドデバイスが組み込まれていたり、また接続されている場合は、プルダウンメニューでリスト表示しますので適時選択します。選択、確認が終了したら<OK>をクリックします。

もし、サウンドカードの入出力レベル調整を行う「ミキサー/ボリューム コントロール」アプリケーションがパソコンに組み込まれていなければ、SpectraPLUSのすべての機能を使用することはできません。Windows付属の「ボリュームコントロール」アプリケーションは、<スタート>-<プログラム>-<アクセサリ>の順でアクセスすることができます。見当たらなければWindowsの説明書を参照してインストールして下さい。もし、入出力信号のレベル状態に疑問がある場合は、アプリケーションが組み込まれているか否か、また、アプリケーションのボリューム位置が適切か否かを確認して下さい(ボリューム コントロール参考解説)。

外付け用のデバイスではデバイス本体の音量調整機能を使用して下さい。

備考: SpectraPLUSで絶対レベル単位(例:dBV, dBm, SPL)の値を表示するにはレベル校正作業が必要です。詳細は<HELP>メニューを参照して下さい。

 

通常、パソコンあるいはサウンドデバイスには「MIC」「LINE」と明示された信号入力端子が用意されていますので、マイク、ピックアップ、あるいはアンプなどの信号をその入出力端子に接続します。

入力端子のチャンネル仕様はデバイスによって様々です。ステレオ(2ch)かモノラル(1ch)かをよく確認してから接続して下さい。適合しない場合、信号を取り込むことができません。パソコン用サウンドデバイスの入出力端子は、通常1/8"ミニジャックが使われていますので、その場合は被測定機信号出力端子を適時変換する必要があります。

ジェネレータ信号は「Head Phone」、あるいは「Speaker」などと明示された端子から出力されます。

メニューバーの<Run>ボタンをクリックするとアナライザーがスタートします。もし、「Signal Generator」オプションが起動されていれば、同時に信号出力も開始しますので注意して下さい。<Stop>ボタンを押すと停止します。


<Mode>をクリックするとオペレーティングモードを選択することができます。(*SC

Real Timeモード: サウンドデバイスからダイレクトにサウンドデータのFFTサイズブロックを取得してスペクトラムを計算し、結果をリアルタイムに表示します。コンピュータの処理性能(CPU速度)と設定されたサンプリングレート、FFTサイズの値次第ではFFTを実行せずデータにギャップを生ずることがあります。その場合は、Recorderモードでサウンドデータを記録し、Post-Processモードで解析することによりその影響を回避することができます。
Recorderモード: Windowsのアクセサリーグループの"Sound Recorder"アプリケーションと同様に、サウンドファイルの記録・保存と再生を行うことができます。異なるのは、サンプリングレートとサンプリングフォーマットをコントロールできることです。許容記録時間はハードディスクの空きスペース次第です(OS制限最大2GB)。
Post-Processモード: 「.WAV」フォームで保存されている信号ファイルを読み込み再生、解析します。ただし、スピーカーからの再生は「Recorder」モードか「Play/Play special」コマンドを使って行います。このモードは「Recorder」や「Real-Time」モードより多くの機能を提供します。処理データにギャップがなく、「Spectrogram」の時間軸をストレッチすることができます。

<Plot>をクリックするとグラフィック表示モードを選択することができます。*SC

Time Series view: 信号のウェーブフォームを表示します。オシロスコープの表示と類似しています。V軸がアンプリチュード、H軸がタイムです。
Spectrum view: 「アンプリチュードvs周波数」を表示します。V軸がアンプリチュード、H軸が周波数です。グラフ表示モードはライン(折れ線)かバー(棒)を選択できます。データ間比較を容易にするオーバーレイ(Overlays)/重ね書き表示が可能です。
Phase view: 「位相vs周波数」を表示します。
Spectrogram view: スペクトラ オーバービュー(3D Surfaceの俯瞰図)を表示します。アンプリチュードはカラー(色調)かグレースケール(明度階調)でサーモグラフィー的に表示します。グラフ右側のバーはカラー対アンプリチュードを示します。V軸/H軸には「タイム」と「周波数」を任意に配置することができます。
3D Surface view: スペクトラオーバータイムの透視図(3次元)を表示します。V軸がタイム、H軸が周波数です。アンプリチ ュードをカラー(色調)で表示することもできます。

<Options><Processing Settings>をクリックすると種々の条件を設定するメニューリストを表示します。

Settings: 周波数レンジ/レゾリューション、サンプリングフォーマット、アベレージングブロックサイズ、窓関数(Smoothing Window)FFTオーバーラップ、チャンネル間処理等のパラメータ設定をする「Settings」ウィンドウが開きます。
Scaling: アンプリチュード/周波数軸の表示フォーム(リニア、ログ、オクターブ)、聴感補正カーブ、マイクロフォン特性補正ファイル等の設定をする「Scaling Control」ウィンドウが開きます。
Triggering: スレッショルド、トリガーチャンネル、ディレー、トリガーコントロール、トリガースロープ等の設定をするウィンドウが開きます。
CalibrationSpectraSoftの基準アンプリチュード/レベルを校正するための「Amplitude Calibration」ウィンドウが開きます。校正完了後絶対値単位(dBv, dBm, dB SPL, etc)表示を行えます。未校正時の表示値は相対値(dBr)です。
Run Control: アナライザーの動作条件を設定するダイアログが開きます
I/O Device: 信号入出力用サウンドデバイス(カード)の設定を行うウィンドウが開きます。

<Utilites>をクリックすると種々の機能を設定するメニューを表示します。

Signal Generator: シグナルジェネレータ機能を設定、スタートする「Generator」ウィンドウをロードし表示します。本機能はオプションです。
Peak Frequency: ピーク周波数を表示するテーブル(数値)ウィンドウを開きます。
Peak Ampritude: ピークアンプリチュードを表示するテーブルウィンドウを開きます。
Total Power: トータルパワーを表示するテーブルウィンドウを開きます。
Total Harmonic Distortion(THD、+N): 全高調波ひずみ率を表示するテーブルウィンドウを開きます。
Intermoduration Distortion(IMD): 混変調ひずみ率を表示するテーブルウィンドウを開きます。
Signal / Noise(SNR): SN比を表示するテーブルウィンドウを開きます。
その他

<Windows>をクリックすると画面表示フォームをコントロールするメニューリストを表示します。*SC

Cascade: <View>で開いているグラフを重ねて表示します。
Tile Vertical: <View>で開いているグラフを垂直方向に並べて表示します。
Tile Horizontal: <View>で開いているグラフを水平方向に並べて表示します。
Close All Views: すべてのグラフ表示をクローズします。
Close All Utilities: すべての<Utilites>ウィンドウ表示(前項参)をクローズします。

データの印刷

測定データは次の手順で印刷することができます。カラー印刷に対応しています。

  1. ビュー(Plot)のどれか一つをクリックしアクティブにします。
  2. メニューバーの<File>*SC)/<Print>*RTをクリックし、メニューリストから<Print>を選択します。
  3. 画面の案内に沿って操作します。

Spectrogram」カラーデータをモノクロプリンタで印刷する場合は、「Spectrogram option」 ダイアログボックスで「Gray Scale」オプションを選択して下さい。「3D-Surface」をモノクロプリンターで印刷する場合は、「3D-Surface option」ダイアログボックスで「ホワイトバックグランド」と「ブラックイン」カラーを選択して下さい。

メニューバー下のコントロールバーには、SpectraPLUSをコントロールするボタンが配置されています。アナライザーのスタート、停止等の基本操作はこれらのボタンで行います。ボタンの配列は選択しているオペレーティングモードによって異なります。

Real Timeモード

<Run> : アナライザーをスタートします。ジェネレーターオプションが起動されている場合は同時にスタートします。
<Stop>: 停止します。

Recorderモード*SC

<Rec> : アナライザーがスタートし同時に入力信号を「.WAV」一時ファイルに記録します。ジェネレーターオプションが起動されている場合は同時にスタートします。
<Play>: 記録したデータファイルを再生します。
<Rwd> : 再生ファイルを巻き戻します。
<Fwd> : 再生ファイルを早送りします。
<Stop>: 停止します。

Post-Processモード*SC

<Run> : アナライザーがポストプロセッシングモードでスタートします。
<Stop>: 停止します。
<Rwd> : 解析するファイルを巻き戻します。

SpectraPLUS画面下部のステータスバーには、アナライザーに現在設定されている条件値を表示します。
左から、アナライザーの動作状態
,、オペレーションモード、サンプリングレート、FFTサイズ(レゾリューション)、窓関数(スムースィングウィンドウ)です。各ボックスをクリックすると、パラメータをダイレクトに設定することができます。

ビュー(Plot)ウィンドウにはコントロールボタンが配置され、各ウィンドウを個々にコントロールできるようにデザインされています。

メニューバーで<Utilities>-<Signal Generator>を選択すると、シグナルジェネレータ ユーテリィティが起動します。シグナルジェネレータ ユーテリィティは、サウンドカードのプレィバック(D/Aコンバータ)チャンネルを利用して種々のテスト信号を生成し、サウンドデバイスの「LINE OUT」や「スピーカー/ヘッドフォン」端子から出力します。

信号の精度はサウンドカードの性能に依存します。周波数確度はカードのサンプリングレートの精度に左右されます。プロフェッショナルグレードのサウンドカードはDC信号出力が可能ですが、一般用カードは通常対応していません。

ジェネレータとアナライザーの同時起動 :
コンピュータに接続あるいは、組み込まれているサウンドデバイスが一つの場合、ジェネレータとアナライザーの機能を同時に使えない場合があります。この時は「
sound card is in use by another application ...」の警告表示があります。両機能を同時に使用するには、サウンドデバイスを二つ装着するかあるいは、デュプレックス(全二重)タイプのカードをお使い下さい。
注意)二つ装着する場合は同一ブランドのカードの使用は避けて下さい。同じドライバーを二つのデバイスで共用することはできません。ドライバーは通常マルチユースに対応していません。